奥田文俊院長(溝の口おくだ歯科クリニック)インタビュー

溝の口おくだ歯科クリニック院長 / 奥田 文俊(取材日:2023年8月10日)
歯周病認定医。昭和大学歯学部卒業後、神奈川歯科大学附属横浜クリニックに籍を置く。神奈川歯科大学附属横浜クリニックでは一般歯科のくくりの中であらゆる治療を経験し、インプラントや義歯、マイクロスコープを用いた歯内療法まで、オールラウンドに診療を行う。2018年には、溝の口おくだ歯科クリニックを開業。患者さんが納得した形での治療を信条とする。( 医院URL:https://www.mizonokuchi-okudadental.com/


溝の口おくだ歯科クリニックを開業するまで

溝の口おくだ歯科クリニック奥田先生インタビュー画像(撮影:MIRAISTEP歯科医院ナビ)

− 早速ですが大学卒業後から開業に至るまでの話をお聞きできますでしょうか。

昭和大学歯学部を卒業した後は、神奈川歯科大学附属横浜クリニックで働きました。

大学病院ではありますが、クリニックと名が付いてるだけあって、一般歯科のくくりの中で幅広く、様々な治療を行っていました。インプラントや義歯、マイクロスコープを用いた歯内療法まで、オールラウンドに診療をしていましたね。

今になってその時の経験が生きていると感じることはありますか?

診療のベースとなる部分、例えばですが患者さんとの関わり方とか、説明を大事にするとか、専門性を高めるとか、そういった部分はこの時に培ったものが活きています。8年勤めて、様々なスペシャリストの先生たちに色々教わることで、技術面ももちろんそうですが、歯科医師としての考え方や振る舞いのベースというものを作ってもらったなと感じています。だから、神奈川歯科大学附属横浜クリニックとは今も関わりをもたせてもらっています。

生まれは昭和大学で育ちは神奈川歯科大学と言えるかもしれません。

− そうなのですね。設備にも力を入れているようですが、これもその時の経験から来ているのですか?

それも影響してると思いますね。やはり色々なスペシャリストの先生たちと関わっていく中で、最新の標準治療というものを勉強させてもらえたのが大きいです。例えば、マイクロスコープを使用した根っこの治療です。セミナーを受講したり参考書を読んで勉強をすることももちろん大切ですが、実際の臨床で専門の先生から直接指導を受けて治療を行っていくことで自分の身になると感じています。良い設備を導入するだけではダメで、上手く使いこなすということが大切だなと感じています。

他にもラバーダム防湿という、ゴムのマスクをかけて唾液などの混入による細菌感染を防ぎ、歯を守る方法があります。これをやらないと歯根が膿んでしまったりすることもあります。このラバーダム防湿をやることが当たり前になってしまえば、苦ではなくなるんですが。こういった取り組みをされていない医院も多いのが現状です。

さらに言うと最新の設備や知識を備え、ある程度の訓練を受けていてもやはり最後一番重要になってくるのは“技術”です。当然と言えば当然かもしれませんが、歯周治療(特に外科手術)や根管治療においては誰が行うかによって治療の結果は大きく変わると思います。医科でいえば脳外科の先生が心臓外科の手術を行わないことや、それぞれの手術についてどの先生が行うかがとても大事だということは理解されると思います。歯科ではまだ中々その辺りが理解されにくいと思います。

実際に私は歯周病やインプラントは認定医(専修医)の資格を取得していますが、根管治療(歯内療法)に関しては一般医です。ですから当院では歯内療法(根の治療)専門医と連携し、歯周病・根管治療の分野から歯を残すためのより良い治療を行うことが出来るのが強みと言えるかもしれません。

溝の口おくだ歯科クリニックの強みや特徴

この医院が強い診療があれば教えてください。

歯周病、根管治療根っこの治療)、インプラントには強いですかね。

やっぱり歯周病とか根管治療は歯を残すという話なので、そこに困っている方の力になれるかもしれません。歯周病だとすぐに抜いてしまうという先生もいるのですが、私はできるだけそれを回避していけないかと考えています。場合によっては、どうしても歯を残すことができないケースはありますが。

インプラントは長く持つとされてますけど、一生持つという保証はないです。ですので、時にはインプラントを入れたのちに撤去するということもあります。ただ、そのインプラントの撤去も大変です。撤去して再度インプラントを入れることもできるんですけど、それも大変なので。

私たちのクリニックもインプラントの専門医がいて対応をするんですけど、インプラントをするときは出来るだけそれがその人の最後のインプラント(該当の歯に対して)になるようにしたいなと思っているんです。だから、保存治療(歯周治療、根管治療もその1つです)でベストを尽くし、インプラントの開始年齢を遅らせるということを重要と考えています。

私としては残せる歯はできる限り残した方が良いと思っています。

あと根管治療の専門医との連携、設備の充実度(CT、マイクロスコープ等がある)、各分野の専門家がいるというところも強みです。

当医院の先生たちは、みんなそれぞれが特定の分野の専門家としてやってる先生たちが多いです。口腔外科にいた先生に来てもらったり、インプラントを専門にしている先生など、先生それぞれが専門性を持っています。専門性を持った先生が集まっている医院っていうのは少ないと思うので、そこも強みだと思います。

溝の口おくだ歯科クリニックに来れば、その分野の専門家に診てもらうこともできるんですね。

そうですね。だから完全担当医制というよりは、患者さん一人をみんなで治していく感じですね。「親知らずはこの先生にやってもらってください」「歯周病は私がやりましょう」といったように臨機応変に対応しています。

なるほどですね。診察時に意識されていることはありますか?

患者さんとコミュニケーションを取って、偏りなく説明をするということを大切にしています。その上で患者さんの意思を確認しています。理解が浅い状態で進めてしまうのはお互いに取って不幸になるので。

人によっては保存治療をするよりインプラントしてくれという患者さんもいるので、説明をした上で患者さんの意思がどうなのかが大切だと思います。

溝の口おくだ歯科クリニックに合う方は?

どういった患者さんがこの医院に合っているのでしょうか?

歯周病、根管治療(根っこの治療)、インプラントに悩んでいる方です。

なるべく歯を残す形で歯周病、根管治療をしていくので、そこに困ってる人たちは来ていただいけたらと思います。また、「他の医院で、半年、一年治療してるけど治らない。どうしましょう。」という患者さんにも来てもらえればと思います。

実は、根管治療は二回ぐらいで終わることも多いんですよ。

専門性が高い先生が対応すれば、短い期間で治療が終了することもあるんですね。

そうですね。専門医による根管治療は多くの場合2回で終了します。それでも治らないケースは外科治療をします。中には、最初から外科を見越してやるパターンとかもありますし、一発目から外科治療して終了という時もあります。その辺の判断も含めて、専門医であれば半年や一年治療を続けることはまずないです。(治療後のフォローは3か月おきくらいに半年、1年続けることはあります。)

最後にこれから受診を考えている方に向けて、一言お願いします。

先ほども話しましたが、当院では患者さんが納得した形で治療を進めていくということを大切にしています。設備と専門性はあるので、様々な提案ができます。その一つ一つを丁寧に説明し、その中から患者さんが納得できる治療法を選択していただき、お互いに合意した上で治療を進めていくよう努めています。

ですので、高津区、溝の口に住まれている方で、歯について困ったら私たちの医院を訪れてもらえればと思っています。

– 本日はお忙しい中、お時間作っていただきありがとうございました。

ありがとうございました。