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「歯科衛生士だけど、ブラッシング法のおさらいをしたい!」
「歯科衛生士からブラッシング法を学びたい!」
このような方に向けて、歯科衛生士として働いており転職経験もある筆者がブラッシング法について解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
笹川 実優
東京都在住。高校在学中より歯科医院でのアシスタント業務を経験し、歯科衛生士を志す。歯科衛生士専門学校卒業後、新卒で歯ブラシ等の予防製品を扱う歯科メーカーに就職。歯科医院への営業活動で多くの歯科衛生士からヒヤリングを行う。オンラインセミナーの立ち上げにも携わり、講師を担当。企業向けセミナーでも講師を担当し、予防情報を発信するメールマガジンなども配信。その後転職し、現在は一般歯科での勤務の傍らライターとして活動中。【保有資格】歯科衛生士免許、介護職員初任者研修
ブラッシング法1:スクラッビング法
スクラッビング法は、歯ブラシを歯に直角に当てて1〜2歯ずつ細かく動かす方法です。歯の内側は歯ブラシを45度の角度にして磨きます。
細かく動かすと歯ブラシの毛先が歯と歯の間に入り込むので、歯間部の清掃効果もある程度期待できます。毛先を歯ぐきにも軽く触れさせるようにして磨くことで、歯と歯ぐきの境目のプラークを取り除くこともできます。磨く回数の目安は1つの歯に対して20回程度です。
最も一般的な磨き方で、歯ぐきが健康な人や子どもにおすすめです。また、知覚過敏がある人は歯ぐきとの境目を磨きすぎると沁みてしまうおそれがあるため、この方法をおすすめします。
ブラッシング法2:バス法
バス法は、歯ブラシの毛先を歯の根元に向け、歯の軸に対して45度の角度で磨く方法です。歯周ポケットにも毛先が入るようにし、静かに押しつけて振動させることでポケット内のプラークを掻きだすように磨きます。
歯と歯ぐきの境目にプラークが溜まり、歯ぐきが炎症を起こしている歯肉炎や歯周炎の人におすすめの磨き方です。ブラッシング時に出血することがありますが、プラークが落ちることで炎症もおさまるため、痛みがなければ汚れを落としきることで数日で出血はなくなっていきます。
極細毛の歯ブラシが効果が高くおすすめですが、歯ぐきを傷つけやすいので優しく行うようにしましょう!
ブラッシング法3:1歯ずつの縦磨き法
1本の歯を縦に3つに分け、歯ブラシを縦にしてできるだけ歯の軸と平行に当てて磨く方法です。
歯はよく見ると真っすぐな形をしておらず、両端が丸まった形をしているため、ただ横に向けて磨いただけでは歯間部に歯ブラシが当たらず磨き残しができてしまいます。少し時間のかかる磨き方ですが、この方法は磨き残しになりやすい部分のプラークも落とすことができます。
主に前歯に対して用いられ、歯間空隙の広い人や歯並びが整っていない部分におすすめです。歯ぐきのマッサージ効果もあるといわれていますが、強すぎると歯ぐきを傷つける可能性もあるため注意が必要です。
ブラッシング法4:ライトアングル法
ライトアングル法は、歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に直角に当てて磨く方法です。磨き残しができやすい歯頚部にブラシが当たり、プラーク除去効果が高い磨き方です。また、歯ブラシの毛先が歯ぐきに触れにくいので歯ぐきが下がるのを最低限に抑えることができます。
歯科衛生士の教科書などに出てくる公式の磨き方ではないため、認知度はまだ低いのが現状です。ブラッシング圧が強くて歯ぐきが下がりやすい人におすすめで、歯ぐきが下がって歯が沁みてしまう人や、子どもの仕上げ磨きについつい力が入りすぎてしまう場合に行うと歯ぐきを傷つけずにプラークを落とすことができます。
ブラッシングにおすすめの歯ブラシ
株式会社オーラルケアのタフト24がおすすめです。
ヘッドがコンパクトで細かい部分に届かせやすい、毛にコシがあってプラークが落ちやすい、歯ぐきを傷つけにくく快適などの特徴を持ちながら、価格が1本100円ちょっとという超優秀歯ブラシです。
その実力は、批評雑誌MONOQLOのベストバイ of The Year 2020を受賞するほど。硬さが6種類もあってどれを使えばいいか迷ってしまいますが、選び方の目安は、
- ESS(かなりやわらかい):お口の中がいつもきれいな人、外科手術後
- SS:歯周病などで歯ぐきが弱っている人
- S:歯ぐきが健康な人、ブラッシング圧が強めの人
- MS:歯ぐきが健康な人、硬めの歯ブラシが好きな人
- M:歯ぐきが健康な人、プラークがべったりついている人
- MH:歯ぐきが健康な人、頑固なプラークがついている人
迷ったら1段階やわらかめがおすすめです!
歯科衛生士/笹川実優さんのコメント
ブラッシングは知らず知らずの間に自分の癖が出てしまうことが多くあるので、定期的に歯科医院でクリーニングを受け、歯科衛生士に歯磨き指導をしてもらうことをおすすめします。歯ブラシの選び方もそのときに聞くと自分のお口の中の状態に合ったものを教えてもらえると思います。クリーニングだけではなく、ケアアイテム選びなどでも歯科衛生士をたくさん頼ってほしいです。また、普段の歯磨きを歯ブラシだけに頼っていると、むし歯や歯周病のリスクがなかなか下がりません。歯ブラシだけでは歯間部のプラークを60%しか落とせないといわれており(山本他 日歯周誌 1975)、デンタルフロスや歯間ブラシは必須と言っても過言ではありません。使っていない方はぜひ検討してみてください。
歯科衛生士で給与改善・待遇改善を目指すなら転職を上手く活かそう
ここまでがブラッシング法に関する情報でした。参考になりましたでしょうか!
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