歯科衛生士の年代別平均年収とは?【20代30代40代50代を徹底比較!】

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・歯科衛生士の平均年収を年代別に知りたい
・もう少し年齢が上がると年収が上がるのかな?

笹川 実優
 / 歯科衛生士
笹川 実優 / 歯科衛生士

このような疑問に対して、歯科衛生士資格保有者である筆者が厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」と求人ボックス(2023年6月27日時点)のデータを活用しつつ徹底解説をしていきます!

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笹川 実優

東京都在住。高校在学中より歯科医院でのアシスタント業務を経験し、歯科衛生士を志す。歯科衛生士専門学校卒業後、新卒で歯ブラシ等の予防製品を扱う歯科メーカーに就職。歯科医院への営業活動で多くの歯科衛生士からヒヤリングを行う。オンラインセミナーの立ち上げにも携わり、講師を担当。企業向けセミナーでも講師を担当し、予防情報を発信するメールマガジンなども配信。その後転職し、現在は一般歯科での勤務の傍らライターとして活動中。【保有資格】歯科衛生士免許、介護職員初任者研修

記事監修者・コメント
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歯科衛生士の平均年収

調査によれば歯科衛生士の平均年収は約382万円で、国税庁による令和3年分の民間給与実態統計調査による日本人の平均給与は 約443 万円と比較すると少ないのが現状です。(厚生労働省による令和4年賃金構造基本統計調査

令和2年の歯科衛生士の勤務形態実態調査による具体的な内訳としては(常勤のみ)

  • 「300万円以上400万円未満」が35.3%、
  • 「130万円以上300万円未満」が31.3%、
  • 「400万円以上500万円未満」が16.6%、
  • 「500万円以上600万円未満」が6.5%、
  • 「600万円以上700万円未満」が3.6%、
  • 「700万円以上800万円未満」が2.2%、
  • 「800万円以上900万円未満」が0.9%、
  • 「130万円未満」が0.7%、
  • 「900万円以上1,000万円未満」が0.1%です。

と報告があります。

現在歯科衛生士の求人倍率は20倍以上であり、将来にわたって需要がある職業として期待されています。AIの発展により他の職種が自動化される中、歯科衛生士は患者への直接的なケアが必要なため、需要が継続することで給与が増える可能性も十分に考えられます。

また歯科衛生士として働く魅力は多々あります。その一つに歯科医院の労働環境の選択の幅が増え、土日祝休みや週休3日制など自身のライフスタイルに合う環境が見つけやすくなっています。プライベートの時間を十分にとり、充実させながら歯科衛生士として安定した給与をもらえる環境は一般企業にはない強みではないでしょうか。

20代歯科衛生士の平均年収

20〜24歳平均年収25〜29歳平均年収
賃金構造基本統計調査
(令和4年)
309.6万円377万円
求人ボックス303万円338万円
出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」、求人ボックス(2023年6月27日時点)

20代歯科衛生士の平均年収は303万円〜377万円で、正社員として働いている人の割合が一番多いのもこの世代です。新卒として入職する歯科医院のため、この時点での給料の差は勤務している歯科医院の診療内容や勤務時間などによるものが大きくなっています。

歯科衛生士は基本的に転職でキャリアアップを目指すことが多いのですが、20代は特に転職の回数が多い傾向があります。それは給料の問題だけではなく人間関係なども理由の一つです。人によっては高い年収を得るよりも、ライフワークバランスを考えた週休3日などの働き方をとる人もいます。

笹川 実優
 / 歯科衛生士
笹川 実優 / 歯科衛生士

20代はスキルアップの時期。様々な症例を経験しながら技術を磨いていくと、自分の得意な分野が見えてきます。そこから認定歯科衛生士の取得を目指すとさらなる年収アップも望めます。

小松千恵
歯科衛生士
小松千恵 歯科衛生士

歯科衛生士の仕事は技術職なので、ある程度経験を重ねていかないと技術の向上は難しいです。20代前半は歯科衛生士としては未経験からのスタートとなり歯科医院自体も一人前として働けるようにトレーニングや教育がメインになることから平均年収は低くなります。

30代歯科衛生士の平均年収

30〜34歳平均年収35〜39歳平均年収
賃金構造基本統計調査
(令和4年)
351万円397.9万円
求人ボックス353万円364万円
出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」、求人ボックス(2023年6月27日時点)

30代歯科衛生士の平均年収は351万円〜397.9万円です。30代になると様々な働き方が選択されてくる時期です。結婚や出産のために退職して一度キャリアから離れたり、産休や育休に入る人の割合が多くなります。また、子育てとの両立のためにパートに切り替えたり時短勤務をしたりする人も増えてきます。

仕事内容としては、後輩も増えてきて指導や教育を行う機会も多くなってきます。役職がつくと給料も上がり、指導者経験は転職の際にも有利です。

笹川 実優
 / 歯科衛生士
笹川 実優 / 歯科衛生士

30代までなら転職が比較的簡単です。現在のキャリアに疑問を持ったら転職を検討してもよいかもしれません。国家資格である歯科衛生士ならば、ブランクが開いても採用されやすくキャリアが途絶えにくいのも魅力ですね!

小松千恵
歯科衛生士
小松千恵 歯科衛生士

お子さんが小さいうちは風邪や熱などで保育園に預けていても急遽呼ばれることも多々あるようです。パートのシフトで働く歯科衛生士さんが多いように感じます。

40代歯科衛生士の平均年収

40〜44歳平均年収45〜49歳平均年収
賃金構造基本統計調査
(令和4年)
468.2万円412.5万円
求人ボックス408万円392万円
出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」、求人ボックス(2023年6月27日時点)

40代歯科衛生士の平均年収は392万円〜462.2万円です。40代になると職場においてもベテランと呼ばれることが増えてくる年代です。家族の協力を得て再びフルタイムで働く人が増えてきます。自身の経験を踏まえてのアドバイスができるようになり、患者さんからの信頼も集まりやすくなります。

これまでの経験を活かして歯科衛生士学校の教員など指導者の立場、訪問診療や社会福祉施設など介護の現場へと活躍の幅を広げていく人も増加します。この年代になると求人に見えない年齢制限を設けている医院が出てくるため少しづつ転職しにくくなり、転職する人は減ってきます。

笹川 実優
 / 歯科衛生士
笹川 実優 / 歯科衛生士

ブランクがあり就職をためらってしまう場合には、各都道府県が行なっている復職支援事業もあるので活用してみてください。

小松千恵
歯科衛生士
小松千恵 歯科衛生士

40代になると歯科衛生士としての業務のみならず、チーフのようなポジションにつけば科医院の運営やサポートにまで仕事の幅が広がります。認定歯科衛生士の資格を保持していたり、セミナーや学会の積極的な参加により人脈が広い歯科衛生士はフリーランスとして独立する方もいます。

50代歯科衛生士の平均年収

50〜54歳平均年収55〜59歳平均年収
賃金構造基本統計調査
(令和4年)
440.6万円402.8万円
求人ボックス431万円414万円
出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」、求人ボックス(2023年6月27日時点)

50代歯科衛生士の平均年収は402.8万円〜440.6万円です。実はこの年代が最も平均年収が高いです。フルタイムで働く人は減り、パートタイムで働く人の方が多くなります。50代後半よりも50代前半の平均年収の方が高いのがデータを見ても分かります。

この年代になると、院長にも頼られることがあるほど院内では責任と実力のある立場になります。転職する人は多くないため、40代までのうちに入職した勤務先でキャリアを積んで昇給していきます。歯科衛生士の資格には年齢の制限がないため、勤務先に定年の制度がなければ65歳を超えても働き続けることが可能です。

笹川 実優
 / 歯科衛生士
笹川 実優 / 歯科衛生士

令和2年の調査では歯科衛生士の5人に1人は50代以上で、その割合は年々増加しています。歯科衛生士はこれからも年齢に関わらず活躍の場を広げていくことができる職業です!

小松千恵
歯科衛生士
小松千恵 歯科衛生士

50代で正社員としてバリバリ働くというのは体力的にキツいと思う方も、、、非常勤の勤務形態で複数の歯科医院を掛け持ちしている方もいらっしゃいます。

20代歯科衛生士転職事情

新卒で入職した歯科医院が合わない人は自分に合った職場を見つけるために何回か転職を繰り返す方が多いでしょう。一方で、最初の医院が合っていた方はそこで長く働く人が多いです。長く続きやすい職場の特徴として、給料が満足できる額だったり、同年代が多かったりする職場が挙げられます。

また、特に20代の歯科衛生士に関しては人間関係が主な転職理由になります。経験が浅くどの職場に行っても立場が下になりやすいため、先輩や院長との関係性がうまくつくれないと自分では環境を変えにくいからです。

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歯科衛生士/笹川実優さんのコメント

私の周りの歯科衛生士は、転職する場合のペースは1〜3年くらいで、それより早く転職する人もいます。長く勤めるに越したことはないですが、短期間で転職してもしっかり理由を伝えられれば就職先はすぐ見つかっているように感じます。現在の医院で長く勤めるコツは、院内に相談できる先輩を見つけることです。自分一人ではできなくでも、先輩の力を借りると解決できることもあります。それでもうまくいかないと転職を考えるきっかけになるようです。

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歯科衛生士の小松千恵さんのコメント

働き始めてから3年目に転職を考える傾向があります。新卒採用であれば20代半ば〜20代後半に転職を検討することが一般的です。歯科衛生士としてもちょうど20代の時期と被るのではないでしょうか、歯科衛生士業務実態調査報告書では、現職での待遇改善や専門性の評価が改善されることを希望する声が挙がっています。長く同じ環境にいると業務内容は慣れて余裕ができますが、マンネリ化しやすくモチベーションの維持が難しくなります。自分の歯科衛生士としての仕事の出来具合を客観視することも難しく、現状の仕事量と給与のバランスや今後のキャリアアップに不安を感じることもあるかもしれません。給与やキャリアに関する悩みは一般的であり、転職を考える場合もあります。転職はスキルを活かし、充実したキャリアを築くための選択肢として検討されます。自分の将来に向き合い、適切なタイミングでの判断が重要です。

転職をすれば環境を変えるきっかけになる

笹川 実優
 / 歯科衛生士
笹川 実優 / 歯科衛生士

この記事では、歯科衛生士の年代別平均年収について解説しました。いかがでしたでしょうか!

MIRAISTEP
編集部
MIRAISTEP 編集部

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