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この記事は、歯科衛生士の平均勤続年数に加えてどうしたらよい職場に出会えるのかについてまとめた記事です。
今回は、歯科衛生士として働いており転職経験もある筆者が歯科衛生士の平均勤続年数を公的なデータを利用しながら紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
笹川 実優
東京都在住。高校在学中より歯科医院でのアシスタント業務を経験し、歯科衛生士を志す。歯科衛生士専門学校卒業後、新卒で歯ブラシ等の予防製品を扱う歯科メーカーに就職。歯科医院への営業活動で多くの歯科衛生士からヒヤリングを行う。オンラインセミナーの立ち上げにも携わり、講師を担当。企業向けセミナーでも講師を担当し、予防情報を発信するメールマガジンなども配信。その後転職し、現在は一般歯科での勤務の傍らライターとして活動中。【保有資格】歯科衛生士免許、介護職員初任者研修
歯科衛生士の平均勤続年数
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、歯科衛生士の平均勤続年数は7.5年となっています。また、平均年齢は36.5歳となっています。同じ調査において一般労働者の平均勤続年数が12.3年ですので、歯科衛生士の平均勤続年数は短いことが分かります。
歯科衛生士 | 一般労働者 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|---|
平均勤続年数 | 7.5年 | 12.3年 | 13.7年 | 9.8年 |
平均年齢 | 36.5歳 | 43.7歳 | 44.5歳 | 42.3歳 |
令和2年3月公益社団法人日本歯科衛生士会「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」によると、歯科衛生士の男女比率は、「女性」が 99.0%(n=8843)、「男性」が 0.4%(n=38)、「無回答」が0.6%(n=51)となっており、歯科衛生士が女性の多い職場であることも影響しているかもしれません。
歯科衛生士/笹川実優さんのコメント
歯科衛生士の勤続年数が短くなりやすい要因としては、結婚や出産での退職はもちろんのこと、有効求人倍率が高く転職しやすいこと、転職しても業務内容が大きく変わらないため、転職先でもすぐに活躍できるのも転職のハードルを下げる一因と考えられます。自分自身が働いている体感として、人が定着しやすい職場では産休や育休を上手に取得しながら長い勤務歴となっていくことも多いですが、逆に人が定着しにくい職場では、一部の人を除きほとんどは平均より短い期間で辞めていくように感じます。期間はそれぞれで、1〜3年程度で辞める人がほとんどですが、数日で辞めることもしばしばあります。年齢層でいうと、20代や30代の方が勤続年数が短く、40代50代は同じ職場に長く留まっているようにみえます。年齢を重ねると転職しにくくなることも理由の一つですが、年功序列を重んじる医院も多いため徐々に働きやすくなっていくことも考えられます。
歯科系の職種(歯科医師、歯科技工士)との勤続年数の比較
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、そのほか歯科系の職種である歯科医師の平均勤続年数は5.5年、歯科技工士は11.9年となっています。
歯科衛生士 | 歯科医師 | 歯科技工士 | |
---|---|---|---|
平均勤続年数 | 7.5年 | 5.5年 | 11.9年 |
平均年齢 | 36.5歳 | 38.1歳 | 42.0歳 |
歯科医師の勤続年数が短いのは、そのキャリアパスにあります。歯科大学卒業後に大学病院や歯科医院に数年単位で勤めながら技術を学び、その後開業するというのが主な選択肢の一つであり、勤務医として一つの医院に長年務める歯科医師はそこまで多くはありません。
また歯科技工士の場合は、人間関係に悩んで転職しやすい歯科衛生士と違って一人で黙々とする業務の割合が多くなっています。厚生労働省「令和2年度衛生行政報告例」によると、歯科技工士は男性の割合が約80%と歯科衛生士とは逆で、50歳以上の割合が年々増加して今では52%あるところからも、歯科技工士が長く働きやすい職業であることが伺えます。
歯科衛生士はどうしたら長く働ける良い職場が見つけられるか
最も重要なのは、医院見学・面接時の医院と自分とのマッチングです。
医院見学や面接は、求人サイトや医院のサイトでは知ることができなかった院内の雰囲気や実際に診療が行われている様子を実際に見ることができる唯一の機会です。医院の雰囲気を感じたり院長先生と話したりしたときに少しでも違和感を感じると、実際に働き始めたときにその部分が嫌になることが非常に多いです。
医院見学や面接時には、自分が働きたいところ、なりたい自分の像をできる限り具体的にしておきましょう。また、スタッフと良好な関係が築けそうかどうかもよく観察しておきます。困ったときや悩みがあるときに相談できるかどうかは、その職場で長く働けるかの大きな分岐点になるからです。
医院見学は、積極的に質問して自分の求めている職場なのか、本当にここで働きたいかを考える材料にします。歯科衛生士の求人は多くあるので転職サイトをうまく活用しましょう!
もし、歯科衛生士として労働環境に悩んでいたり、肉体的・体力的につらいと感じる方は異業種にチャレンジするのもよいでしょう。転職活動で不安がある方や迷っている方は無料相談も行っているので、まずは登録することをおすすめします。
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