歯科医師に向き不向きの性格・キャラ・特徴6選

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「歯科医師に向き不向きってあるのかな?」    
「どんな人が歯科医師に向いているキャラなんだろう?」

歯科医師
飯田このみ
歯科医師 飯田このみ

このような方に向けてこの記事では、現役で歯科医師として働いている私が歯科医師に向き不向きの性格・キャラ・特徴について解説します。是非最後までご覧ください!

歯科医師に向いている性格・キャラの特徴3点

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飯田このみ
歯科医師 飯田このみ

歯科医師に向いているのはどんな人でしょうか?

歯科医師に向いている性格・キャラ1:聞き上手

診療の場面でまず行うことは、問診です。患者さんの症状はもちろん、治療に対する要望、キャラクター、などを会話の中から探り、その人に合った治療計画を立てなくてはなりません。

聞き上手といっても、うんうんとただ話を聞くわけではありません。口数が多くない方もいますし、患者さん自身も言語化できない気持ちを抱えているときがあります。自分からたくさん話してくれる方の話に共感することも大切ですが、必要な情報を聞き出し、本音を引き出す質問をするのが歯科医師の仕事です。

また、これはスタッフに対しても当てはまります。仕事に対する不満を溜め込まないよう、スタッフから意見を聞き出してあげることも、円滑に診療を行うために大切なことです。

歯科医師に向いている性格・キャラ2:他人の気持ちに寄り添える

歯科では診察や治療の際に患者さんの口の中や周りに触れることがほぼ必然的です。歯科医師側は毎日、毎回のことですので慣れていますが、患者さんは違います。なにかきっかけがあればすぐに、怖い・痛い、といったイメージに直結してしまいます。

そうするといくら治療が上手でも、あの歯医者さんには痛くされるから行きたくない、歯科医院は怖いところだ、と思われてしまいます。せっかく良い治療をしていても、声の掛け方ひとつ、触れ方ひとつで患者さんの安心感は全然違うものになります

丁寧な言葉遣いもそうですし、治療の際にも丁寧さは指先を通して患者さんに伝わります。これをされたら嫌ではないかな?こういう声かけをしたら安心できるかな?と、初心を忘れずに患者さんの立場になって考えられる人は、「優しくて良い歯医者さん」だと思います。

歯科医師に向いている性格・キャラ3:向上心がある

開業医だったり、大学病院だったり、訪問歯科をしていたり、健診を担当していたり…歯科医師はさまざまな働き方ができますが、どのような場所で働いていても、向上心がある人は伸び続けますし、仕事に対してもモチベーションを維持できると思います。

医療は日々進歩しているものですが、治療方法にしても使用する材料にしても、新しい考え方や製品がどんどん出ています。自分ができる治療が増えること、知識が増えることで、患者さんの選択肢の幅が広がります。

向上心を持ちスキルアップしていくことで、より多くの患者さんに満足してもらうことができます。自分のためにも患者さんのためにも、努力を惜しまない人は歯科医師に向いているといえるでしょう。

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歯科医師 / 飯田このみさんの体験談

歯科医師というと、さぞかし器用なんでしょう?と言われることが多いですが、歯科医師の皆がもともと器用というわけではないと思います。それよりは、丁寧に、焦らず、冷静に治療ができることの方が大切です。

向いている人、というところにあえて、「器用」というワードは出しませんでした。もちろん、もともと器用だったり几帳面だったりで、どの治療もとても上手な先生にもたくさん出会ってきました。センスがある人というのはどの業界にもいると思います。しかし、模型を削って練習したり、自分の治療を毎回きちんとフィードバックして次に活かしたり、技術については努力でカバーできます。

わたしも自分では器用だとは思っていなかったので、上手な先輩や同僚が治療した結果を見て、なるほどこうしたらいいのかと勉強したり、治療の様子を見学させてもらっていました。今では同業の先生やスタッフに治療をお願いされることも多くなりましたから、技術に自信がない先生も、がんばっていればきっと大丈夫です。

歯科医師に向いていない性格・キャラの特徴3点

歯科医師
飯田このみ
歯科医師 飯田このみ

では、歯科医師に向いていないのはどんな人でしょうか?

歯科医師に向いていない性格・キャラ1:相談できない

初診の患者さんの診察をしていて、「この治療、ゴールはどうしよう」治療をしていて、「この歯はどうしたら長く使えるように治せるかな」など、どんなに経験を積んでも迷ったり困ったりすることはあります。経験が浅ければなおさらです。

そんなときは、自分一人で抱え込まず、先輩でも同僚でも後輩でも、信頼している周りの先生に相談することがとても大事です。一人で抱え込むと、良い方向には進みません。他の人の意見を聞くことでよりよい答えが見つかります。

自信過剰すぎたり、プライドが高くて誰にも相談できないと、柔軟な考え方もできませんし、いつまでも治療が上達しません。最適なゴールに辿り着くのに時間がかかってしまい、患者さんも不安になり迷惑をかけることになります。誰かに教えてもらったりフィードバックしていった方が、診断力も技術もどんどん早く上達します。

歯科医師に向いていない性格・キャラ2:コミュニケーションをとるのが苦手

歯科医師として診療をするときの順序として、問診、検査、診断、治療計画、治療、というように進んでいきます。まずは患者さんの話を聞き、会話をすることから始まります。

ですので、コミュニケーションをとることが極端に苦手だと、外来での診療は難しいかもしれません。

患者さんだけでなく、歯科衛生士や歯科助手といった院内のスタッフとも連携して仕事をするので、常に思いやりのあるコミュニケーションが必要になります

歯科医師に向いていない性格・キャラ3:危機感がない

歯科治療は、「歯を削る」という元には戻せない行為を行います。また、お口の中は狭く傷つきやすい場所なので、間違えて器具が当たったりすれば患者さんに大怪我をさせてしまうことになりかねません。

患者さんを傷つけないよう、いつでも、危険と隣り合わせで治療している、という危機感を持つことが必要です

治療する部位を間違えてしまっても元に戻すことはできませんし、治療を受けに来ている患者さんに怪我をさせてしまっては元も子もありません。

なんとかなるでしょ、という軽い気持ちで危機感なく挑む人は向いていない職業です。

心配しすぎて治療に時間がかかりすぎてしまうのも考えものですが、経験を重ねて治療に慣れたとしても、危機感は忘れずに患者さんに接したいものです。

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歯科医師 / 飯田このみさんの体験談

他人に相談できない人は、結果的に患者さんに迷惑をかけることになってしまいます。歯科治療は医療行為ですので、失敗はできません。カッコ悪くても、上司に怒られても、わかったつもり、できるつもりにならずに他人の意見を求めるべきでしょう。試験勉強でも、一人で勉強している人よりも同級生や仲間と相談しながら勉強して情報集めをしている人の方が成績がよかっりしませんか?仕事になっても、切磋琢磨するという意味では同じかなと思います。

コミュニケーションについては場数を踏んで慣れていく部分もあるのでいきなりできなくても大丈夫ですが、どうしても苦手な人は、外来診療以外の働き方を考えても良いのかもしれません。大学院に進学してそのまま研究職に専念したり、歯科のなかでもいろいろな科があるので自分に合った働き方を探すのも良いでしょう。