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「薬剤師って将来性あるの？」
「薬剤師の仕事って将来どうなるのかな」
このような方に向けてこの記事では、薬剤師として実際に働く経験をもつ私が、薬剤師の将来性について解説していきます。是非参考にしてください！
小椋香奈
滋賀県在住。私立薬科大学を卒業後、京都府に6店舗ある地域密着型の調剤薬局に入社。内科・整形外科・皮フ科・泌尿器科が入る診療所の門前で月間4500枚の処方箋を応需する大型の薬局に配属され、4年間勤務。調剤の基礎を学び、2年目からは月80名前後の在宅患者を担当薬剤師数名と交代で訪問し、薬剤管理を行う。また、奨学生との交流に参加したり、新入社員研修では入職者に向けてスライド発表を行い、局内で使用する患者向け疾患指導せんの作成に関わるなど幅広く薬剤師業務をこなす。その後滋賀県の調剤薬局に転職。現在は勤務の傍らでライターとしても活動中。【保有資格】薬剤師、認定薬剤師
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2023年8
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薬剤師の仕事の現状と今後の見通し
薬剤師の仕事が無くなる、これから飽和していくという不安になる話を1度は聞いた事があるのではないでしょうか。昔は仕事に困ることはまず無いと言われていた薬剤師ですが、そうも言ってもいられなくなったのにはいくつか理由があります。
薬剤師が飽和する
グラフを見ると、平成になってから急激に薬剤師が増えていることがわかります。理由としては、大学の薬学部新設が増えたり、薬学部の定員を増やしたことが挙げられます。このまま数が増え続ければ薬剤師の飽和は避けられませんが、国は薬剤師のレベルを上げようと、国家試験の難化を行っています。
新卒の薬剤師のレベルが上がるので、既に免許を持っている薬剤師も知識の更新を怠らず勉強し続ける必要があります！
他職種やAIに取って代わられる
今後、機械化と他職種に取って代わられ、薬剤師が不要になる時代が来るのでしょうか？
以前は薬の調剤は薬剤師しか出来ませんでした。しかし、2019年には薬の調剤の一部を事務員が行って良いという通達が出されました。これにより、薬剤師は自分たちにしか出来ない仕事に時間を取れるようになりました。
AIについても、機械でも可能な業務はこれからどんどん減っていくことが予想されます。しかし現在、高齢化社会により在宅医療の需要が高まっており、薬剤師は対物の仕事から対人へ移行してきています。ニーズに合った仕事で職能を発揮すれば、まだまだ薬剤師が不要になることはないでしょう。
薬剤師の仕事の平均年収の推移
給料が上がらず物価の上昇が止まらない中、軽微ですが薬剤師の平均年収は上昇しています。このまま今後も年収は少しずつ増えていくとはなかなか言い難い状況ですが、薬剤師は専門性のある職業です。これまでのように薬剤師がスキルアップを続けていれば大きく下がることは少ないと思われます。
そもそも医療系は給料が安定しやすい職業であり、薬剤師は専門性もあるので平均年収が大きく下がる可能性は低いです。
薬剤師の給与の見通し
令和3年厚生労働省の統計調査によると、薬剤師の平均年収は580万円です。現在、薬剤師の数は増え続けて求人有効倍率も下がってきており、今後もAIに取って代わられる等の理由で、飽和時代を迎えると言われる薬剤師ですが、今後の薬剤師の年収は上がるのか？下がるのか？を考えてみたいと思います。
結論から言うと、人によって差が開くと考えられます。そんなことは当たり前だと思われるかもしれません。しかし、大手や中小の薬局・病院・ドラッグストアなどで差はあるとはいえ、今までの薬剤師は初任給が比較的高い反面、上がり幅が小さく勤続年数と給料の上昇が比例していないことも多いです。
今後、薬剤師が飽和していく中で、ますます有効求人倍率は低下し、研鑽を怠らず経験を積んだスキルのある薬剤師は給料が上がる一方で、スキルのない薬剤師は給料が下がるという流れに向かっていくと考えられます。
薬剤師は未来のためにどうすべきか
薬剤師 小椋香奈さんのコメント
薬剤師が生き残るために何をすべきかについて、私の考えをお話します。この数十年で薬剤師を取り巻く環境は大きく変化し、薬を処方箋通りに調剤して患者に渡すことから、受診が出来ない患者さんの自宅に訪問し薬をセット、管理するようになりました。いくら色々な仕事が機械に置き変わっていくとはいえ、患者さんとコミュニケーションを取りながら、薬の管理や提案を行うことは人でないと出来ないことです。対人の仕事をしているうちは、薬剤師の仕事がなるなることはないと思います。
最近ではコロナ禍を経験したこともあり、なるべく人と接しないようにとオンラインでの服薬指導も急速に進みました。アプリのチャットを用いて、店舗に出勤している薬剤師と連絡を取り合うことも可能になってきています。このようなオンラインの普及により、かかりつけ薬剤師（薬剤師を1人決めて薬の管理や医療機関との連携、休日夜間対応を行う）もこれからどんどん広まっていくのではないでしょうか。患者さんに選んでもらえる薬剤師になるために、継続的なスキルアップとより専門性の高い知識、医療用の薬から市販薬まで幅広い知識が必要になってくることでしょう。
ここまでが薬剤師の将来性に関する情報でした。いかがでしたでしょうか！
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