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歯科衛生士の平均年齢及び年齢別の労働者数
厚生労働省が発表した令和4年賃金構造基本統計調査によれば歯科衛生士の平均年齢は36.5歳です。年々緩やかに上昇傾向にあります。
令和3年の歯科衛生士求人倍率は22.6倍と非常に高い上で需要を考えると、高齢化社会であることや歯科衛生士の人材不足により結婚や出産などの何らかの理由により臨床を離れ、ブランクのある歯科衛生士も積極的に雇用する歯科医院が増加していることが考えられます。
また令和2年衛生行政報告書例によれば20代がは24.3%(34,713人)、30代は25.3%(36,229人)、40代は26.7%(38,072人)、50代は17.9%(25,659人)、60代以上は5.7%(8,087人)と報告されています。最も多い層は40代であり平均年齢も考慮すると、ブランクに理解のある歯科医院も多く存在し様々な働き方を選択できることで、長期的に資格を活かし働くことができる環境が整っています。
歯科衛生士の勤務先別の平均年齢
調査によれば就業場所別に「診療所」が90.9%(129,758人)と最も多く「診療所以外」は9.1%(13,002人)で、そのうち「病院」が9.1%(7,029人)、次いで「市区町村」が1.4%(2,060人)でした。まだまだ歯科衛生士の需要は診療所が高いことが分かります。
また令和2年の公益社団法人日本歯科衛生士会による歯科衛生士の実務実態調査報告書によれば、歯科衛生士のうち4人に3人が転職経験者で、さらに5人に1人が4回以上もの転職を経験している報告もあります。
歯科衛生士の小松千恵さんのコメント
よりよい職場を求め転職先を探しやすい環境があると同時に定着率が悪いことが伺えます。求人倍率を考慮すると自分に合う環境は見つけやすいはずです。しかし転職側は一度の見学や面接の機会では歯科医院の内情が見えいくく、金銭的な質問はあまり聞けない雰囲気も。雇用契約書も一般企業に比較すればざっくりとした印象です。また採用側も一般企業とは異なり見学面接は基本1度きりですし、職務履歴書の提出はなく履歴書のみで面接していることも多いです。双方が曖昧な情報量のまま転職プロセスが進んでいく現状を改善する必要がありそうですね。
歯科衛生士は何歳まで働ける?
歯科衛生士に年齢制限や免許返納の義務を設けた法律はなく、資格取得も年齢制限はありません。
よって65歳を過ぎても働く意欲や健康であれさえすれば働き続けることは可能な仕事です。歯科衛生士不足である歯科医院側は健康状態も問題なく働けるということが確認できれば採用しているので、現状定年退職はないということになりますね。
ただ歯科衛生士の業務は体力を使いますし、目や首を酷使する仕事です。臨床現場意外にも資格を活かし働ける環境はあります。自分の体力を見誤らず日常生活と仕事の両立バランスはよく考え無理せず働くことがより長期的に働く上で大切です。
歯科衛生士の小松千恵さんのコメント
私の母も40代までは歯科衛生士として働いていましたが、50代に近づくにつれ老眼が酷く拡大鏡を利用すると目の疲労感をより感じかなり疲れやすくなったそう。体力的に歯科衛生士を続けていくのは難しいと感じ現在は他の仕事をしています。また母と同世代の歯科衛生士は、臨床の現場を離れ歯科衛生士の専門学校で先生として歯科衛生士となる学生に自分の経験してきたスキルや知識を活かし働く方もいるそうです。私も今のところは歯科衛生士として働くつもりでいますが、将来の選択の幅を広げるためにも認定歯科衛生士という資格を取得を検討し、歯科衛生士の業務に活かせそうな英語やケアマネージャーなどの別の資格取得を目指しています。