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「歯科医院見学の質問って何を言えばいいんだろう?」
「歯科医院見学の時の質問がいつも浮かばない…」
このような方に向けてこの記事では、歯科衛生士として実務経験のある私が詳しく解説していきます。
小松千恵
東京都在住。歯科大学短期大学部で口腔保健学の学位と歯科衛生士免許を取得。在学時に書いた調査研究は日本口腔保健学雑誌に掲載。ダイレクトボンディングを専門とする歯科医院に約4年間勤務。現在は、転職をして補綴治療の専門の歯科医院に勤務中。自身の歯科衛生士としての勤務経験や転職経験を活かして執筆活動も行う。【保有資格】歯科衛生士免許、介護職員初任者研修
石田友理
東京都在住。私立歯科大学を卒業、大学病院で研修後に都内のクリニックに勤務。子供からお年寄りまで幅広い年齢層に対して虫歯や歯周病治療に加え、入れ歯治療などの一般歯科治療に3年ほど従事。結婚を機に退職、歯科医師としての経験を活かして、歯科医師のキャリアを中心にライティング・監修を行う。【保有資格】歯科医師免許
歯科医院見学の質問1:歯科衛生士が行う業務
歯科医院での歯科衛生士の業務内容は基本的には同じですが、その歯科医院の立地や患者さんの年齢層、自由診療の割合によって主体となる業務が異なります。歯科衛生士として雇用される以上、仕事のやり方や内容はかなり重要であると思います。
見学先で勤務する歯科衛生士と話すタイミングは必ずあるので、ここでは歯科衛生士の具体的な1日の仕事内容の流れであったり、自費診療のメインテナンスの割合などの確認したい情報を事前にまとめておくことがおすすめです。
私は歯科衛生業務の中でも予防処置のスキルアップをしたかったため、かなり細かく気になったことはどんどん質問しました。業務内容の認識に悪い意味でギャップがあれば、スキルアップややりがいを目指した転職活動の場合に早期退職に繋がりやすいポイントだと思います。
歯科医院見学の質問2:歯科医院の特徴
主な診療内容やアポイント状況などが分かると、その歯科医院における歯科衛生士の役割が分かります。実際に診療を見学することが出来るので、自分の気になることやその歯科医院ではどういう治療が多いのかを見た上で疑問点や追加の質問も加えるとより良い見学になります。
業務内容や診療に関する質問は歯科医院側からは熱意の表れと感じ歓迎されるはずですし、自分に合った歯科医院を探すためにも大切です。
私はバタバタと忙しく働くのは苦手で時間にゆとりを持ち働きたい派です。アポイント帳を見させてもらい1日の患者さんの来院数をチェックしていました。15人以下であればクリーニングの時間枠は比較的長めな印象です。また自費診療のクリーニングが多い歯科医院もゆったりめだと思います。
歯科医院見学の質問3:歯科医院の衛生面や職場環境
見学時に見て欲しいポイントは院内全体の衛生面含めた職場環境です。院内の衛生面はもちろんですが、患者さんからは見えない消毒室やスタッフルームなどバックヤードが整理されているかどうかはかなり重要です。もし不十分な状況であれば、診療が忙しくてそこまで手が行き届かないか慢性的な人手不足が懸念されます。
このように職場環境全体を知った上で自分が働くイメージが持てるかどうかが良い転職に結びつくのではないでしょうか。
一時的に歯科衛生士が私だけの環境で働くことがありましたが、毎日診療を終えることだけで精一杯。消毒室はガッチャガチャでした(笑)。当たり前に一人で全部できないですって感じで諦めていました。
歯科医院見学の質問4:スタッフの人間関係や歯科医師の人柄
上記の調査によれば就職先決定の重要事項として「職場の人間関係」を最も重要視するいう調査結果があります。患者さんへの対応の仕方はもちろん、スタッフ同士・歯科医師と歯科衛生士など院内全体の対人関係のパワーバランスの取れた人間関係があるかが非常に重要です。
実際に見学し「ここはないな」と思ったのは歯科医師がどのスタッフに対しても態度や発言が悪質で雰囲気最悪な歯科医院です。このような環境下では仕事のパフォーマンスは低下しますし、何より1番のストレスになるので条件が良くてもやめた方がいいです。ちょっとどうかな、、、と思うことがあれば直感を信じ次を探しましょう。求人はたくさんあるので安心してください。
歯科医院見学の質問5:歯科医院の医療設備や技術
医療設備が整う環境であれば患者さんへの治療の質の向上、診断の精度向上、他の歯科医院との競争力の向上など多くの重要な役割を果たします。歯科医院に置いてある医療設備が新しいかそれとも古いかどうか、どこのメーカーを使用しているかなどを見学時に見てみると良いでしょう。
歯科医療も医療同様に日々進歩する中、歯科衛生士としての知識や技術は常にアップグレードしていくものです。ここでは常に最新の設備が必要という意味ではなく、患者さんやスタッフにとって有意義で効率的なものを取り入れられる環境かどうかの判断の一つとして大切です。
変化を嫌うというか苦手な人って意外にいます。それでもいつまでもやり慣れた方法しかやらないのなら歯科衛生士として成長するスピードは落ちるように思いますし、労働条件をより良く改善するような柔軟性もないのかなとも思ったりします。
歯科衛生士の小松千恵さんの体験談
歯科衛生士の転職活動における売り手市場は大きな強み。それは希望条件とマッチした職場を選択できる自由度が高く、条件が少しズレていても交渉の余地があることです。私も実際に見学・面接時に給与の交渉をしましたが、意外に希望が通る!採用側からすれば多少人件費がかかっても良い人材であればすぐにでも雇いたいということです。労働条件の相談はタイミングや伝え方には十分注意しながらも勇気を出していうべきだと感じます。
見学や面接だけでは全ては把握できないため、入社後にギャップは必ずあるはずです。しかし多くの歯科医院を訪れることで、自身に合わない職場を見極める手助けになります。転職活動はストレスが伴うものですが、この一時的な苦労を妥協せず、自分に合った職場を見つけることが重要です。
歯科衛生士の歯科医院見学ではお礼メール必要?
歯科医院見学後のお礼メールは必ず送らなければならないわけではありませんが、歯科衛生士の就職活動ではお礼メールは重要であると思います。
歯科衛生士の求人倍率が高いということは、逆に採用側にとっては応募があり見学した歯科衛生士は数少なく個人が目立つからです。もし新卒であれば社会常識があるということをアピールするためにも効果的です。ここでは悪目立ちせぬように良い印象で終えておくことが無難です。
送る場合の注意点としては以下のポイントを押さえつつ、フォーマットを参考にして作成しましょう。
●見学・面接日当日中にメールを送ること
●見学時の感謝な気持ちと簡単な感想を入れること
●言葉遣いや言い回しに十分注意すること
お礼メールは手間であっても見学先の歯科医院に不快感を与えることはまずないですし、歯科業界は狭いので見学先のスタッフが自分の知る歯科衛生士や歯科医師と繋がっている可能性も。些細なことではありますが私ならお礼メールは送ります。
歯科衛生士の歯科医院見学での服装は?
見学時の服装はスーツまたはオフィスカジュアルのような綺麗めな服装であればまず問題ありません。見学時には歯科医院に勤めているスタッフやそこに通う患者さんにも会うことなるため、失礼のない清潔感や真面目さの感じられる服装で出向きましょう。
また見学先の歯科医院のユニフォームや白衣を貸し出されることもありますので実際には着替えてから見学することもあります。事前に持ち物や見学における注意点は確認しておきましょう。その他の身なりについては髪型やメイク、アクセサリーにおいても服装同様の注意点を意識しましょう。
歯科医院での見学であれば綺麗めな私服でいらっしゃる方も結構いた印象です。新卒や第二新卒であればスーツの方が印象がいいかもしれませんが、、、どちらにしても「清潔感」を感じられる身なりであれば歯科医院側は違和感は抱きません。
歯科衛生士の小松千恵さんの体験談
以前スーツで見学先に出向いた際に、自分のヒールの音が意外にも静かな歯科医院に響いてることに気がついたことがあります。慎重に歩いてもうるさく感じてしまい、靴の音に注意しながら見学していたら集中できないことがありました。着替えてから見学する歯科医院では余っているユニフォームから院内シューズまで一式貸してくださることが多いので問題ありませんが、、、。靴はヒールが低めのパンプスやフラットシューズのような靴を履いていくことをおすすめします。せっかくの見学の機会を有意義な時間にするためには身なりは大切だなと実感した失敗談です。
歯科衛生士が職場見学で聞くことのまとめ
多くの歯科医院の見学することで得られる具体的な情報や現状を知り、他の歯科医院と比較することができます。自分が重要とする条件が大きくずれなければ転職先で働く上でミスマッチを防げるので、転職活動を成功させるための一つの判断材料として活用してください。